シェアアトリエつなぐば
2016年に草加市で行われたリノベーションスクールによって生まれたプロジェクトです。
東京のベッドタウンということで、日中多くの子育て世代の女性が多くいます。
かつ、結婚や出産まではそれぞれが手に職をもって仕事をしていた方も多く、
それぞれの家庭の状況が落ち着くと改めて活動を望む声もありますが、活動拠点の確保というのが課題となっていました。
シェアアトリエつなぐばは専業主婦、保育園に預けて働くといった二択になりがちな状況に対して、
子連れで働けるという第3の選択肢として考えられた場所です。
建物は平成元年のハウスメーカーの量産型アパートです。
鉄骨造だったため、耐震補強の必要がなく改装に対してのハードルが一つ下がりました。
また、1階部分をシェアキッチン、カフェ空間とする際にも元々が企業の食堂として使われていたことで、
必要なインフラが整っていたことも幸いしました。
建物の中は主にカフェ、ワークショップなどが開催できる個室、ギャラリースペース、コワーキングスペース、テナント(託児室、美容室、設計事務所)が入っています。
リノベーションは一気に行われたわけではなく、1階が先行してオープン。
その後、2階は利用者が現れた時点で改装を行いながら、3年近くかけて全体をオープンしていきました。
下地工事までを工務店に施工していただき、仕上げ部分は設計事務所やここを利用する方たちにも加わってもらいながら一つずつ仕上げていきました。
出来上がるまでには時間がかかってしまいましたが、
できる過程の中で多くの方に関わってもらうことで、認知していただきオープン以来多くの方にご利用してもらえる空間となっています。
設計データ
- 用途
- シェアアトリエ
- 建設地
- 埼玉県草加市
- 規模/構造
- 鉄骨造2階建て
- 延床面積
- 298.73㎡
- 設計監理
- co-designstudio(小嶋) つなぐば家守舎(小嶋、松村)
- 施工
- 大橋工務店
- 撮影
- 池田英樹
- 左官ワークショップ
- まるも左官(金澤)
- 受賞
- グッドデザイン賞2021