桜テラスのある家
間口が狭く、奥行きが深い敷地形状に伴い、2階共用空間は南北にリニアな配置を施し、間口の狭さを感じない開放的なワンルーム空間となりました。
ソーラーシステムを採用し、夏は2階上部に溜まった暖気を屋外へ排出し、冬は屋根で暖められた空気をダクトを通して1階床下から取り入れ、床・建具のガラリを通して建物全体が暖められます。
建主は食卓でもあり、ボードゲーム・ワークスペースでもあり、時には大勢が集まって一家団欒できる共用空間を望まれていました。そのような柔軟な使われ方を想定し、テラス、ダイニング、リビングを陸続きに配置しました。また、可動式照明やペンダントライトを各部に施し、開放的な反面、曖昧なゾーニングを施し、空間が行為に寄り添う、或いは一体となるような空間を目指しました。
キッチンからはテラス、ダイニング、リビングが見渡せ、食事を作りながらも家族の様子が伺えます。
北側テラスと浴室からは、水路沿いの桜並木が見え、生活シーンに外部の要素を取り入れようと試みました。
和の要素を望まれていたこともあり、リビングに本畳と障子をあしらいました。井草の香りと肌触り、障子を介したやわらかい光が落ち着きを演出します。
設計データ
- 用途
- 個人住宅
- 建築地
- 埼玉県川口市
- 規模/構造
- 地上2階建て/木造
- 家族構成
- 夫婦、子ども
- 延床面積
- 108.42㎡
- 外皮性能
- UA値:0.5W/㎡K ηAC値:1.6
- 設計監理
- co-designstudio(小嶋、中尾)
- 構造設計
- TECTONICA INC.(鈴木、五十嵐)
- 施工
- Build Lab(新堀)
- 外構
- greenshare(郷)
- 左官WS
- 大下愛美